あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

E75/The poor environment on language learning in Japan ; serial comment.

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ゴブサタいたしております。
師走もいよいよ押しつまってまいりました。大晦日ですね。
あすは、いよいよ春節祭
(本年のグレゴリオ暦1月31日が旧東洋暦の元旦です。)

さて、ワタクシ、先の日曜日、英検準一級の一次試験を受けました。
グレゴリオ暦1月26日午前9時半集合で、10時開始。(因みに、受験会場は、大阪市北区土佐堀にある大阪YMCAでした。)
準一級というレベルは、語彙レベルから見ますと、
7500から8000と言われています。ま、英語圏で高校の中間あたりの語彙数でしょうか?
それにしても、未見の単語が多すぎました。2級とはエライ違いです。

前半は、文章問題4部で、後半に3部のリスニング問題があります。
ここでは、文章問題について感想を書きます。
日本英語検定協会の著作権に抵触しないよう、
実際の問題文を丸々引用することは差し控えます。

第1部は、2~3行の文章の空欄に適語を当てはめる4択問題、25本。語彙知識を見る問題です。これは、日頃どれだけ文章を多く読んでいるか、という「多読経験」の量が問われる問題です。

2部は、一頁300語前後の文章(パラグラフ3段)に、空欄が3カ所、適切な単語乃至熟語があてはまるように選ぶ問題。これが、見開き2ページの計2本。
一つは、The Miracle Bean と題して、農業輸出国での大豆の生産状況についての短いレポート。二つ目は、Harvesting Silk とタイトルのある Spider Silk についての話題。本文の中に、Spider Silk の説明があるので、この繊維についての知識がなくても読み取れる内容です。

モンダイは、第3部の、質問に対して本文の内容を正しく反映している回答例文を選ぶ、という理解力を試す問題でした。もう語彙数の知識だけでは太刀打ちできない問題。
それに、一本目の出題文は、アメリカでの点字教材が減少している状況についての報告文。Braille という用語を知らないと、とっさに理解できません。
ワタクシは、National Geographic の Kids Almanac を読んでいましたので、すぐピンときましたが、
冒頭の Braille を説明する文でも、tiny bump を fingertip で scan するという記述がありますが、それぞれの単語が一文にまとまったときに、小さな出っぱり点を指先でなぞっているイメージが浮かばなければ、文意がボンヤリするでしょう。
この文章問題だけで英検準一級の語彙レベルについて云々するのは早計でしょうが、やはり、語彙レベルを上げるための読書量が問われてきます。
次の Ash Dieback Disease もそうです。
タイトルにある Ash Dieback がわかりません。Ash は辞書を引けば分かりますが、普通に「灰」と早とちりしてはもういけません。もう一つの「トネリコ」の樹の名前がうかぶ人は1万人に一人いるかいないか?
ま、引っ掛けに近い出題文ですから、全体を読んで判断すればよろしい。樹木の伝染病だということは数行読んでいくうちに分かってきます。
ただ、Ash Dieback Disease というテクニカル・タームは普通の辞書には載っていません。私は、受験後 Wikipedia(英語版)で見つけましたが、日本語漬けの英会話生には調べようもないでしょう。

ことほどさように、このレベルの試験では、語彙能力がネックになります。
後半のリスニング問題は、私の手に負えませんでした。薄ボンヤリとしたところどころの単語を拾いながら、大体の見当をつけて解答したものですから、意味を反対にとっていたかもしれません。

さて、一次試験の結果や如何ん?
インターネットの解答速報で採点してみたところ、ワタクシ、不合格が濃厚です。