あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

日本人のザンネンな言語環境:連載 6

(承前)……
◎幸い、「イラナイ族」のミナサマは、ちゃんと身につく練習法は避けておられますので
「文法第一翻訳型」の教室やCD教材でオチャをにごしておけば氣がすみます。
◎どうしても、英会話能を身につけたい人は、語学留学に近い言語環境を自分で作るのです。
◎前に見たとおり、
グレゴリー・ストリカーズさんや森喬伸先生も、文法無用派です。また、メルマガ「六単塾」を主宰している 祐樹せつら さんも、文法無用派です。他にも、自分の体験から日本の英語教育に根本的な疑問を抱いた人々が、改革案を発表したり、やり直し教室を開設したりなさってます。そういうサイトもゴマンとあります。
◎モチロン、文法第一の「鎖国アタマの外国語学」は、翻訳家を養成するためには有効です。
でも、英会話能の上達をめざす社会人にとっては有害無益です。
しかしながら、いまだに「学校英語が役にたつ、ムダではない」と主張する識者や教師が後を絶ちません。せっかく集中して英語漬けの生活を送ろうとしているのに、鎖国アタマのやり方でやっていては、大事な人生を棒にふってしまいます。

イメージ 1

茂木弘道文科省が英語を壊す」(2004.9中公新書ラクレ)國弘正雄の只管朗読を支持。JETプログラムでのAETのあり方を正しく無駄と見るが、学校英語に固執する。
一方で、日本人の奇妙な精神面を問題にして、半年もしないで鎖国アタマを克服する方法に迫った本(左)もあります。

茂木センセのような「文法第一派」は、文法無用派の実際的な有効性を無視します。自身が有名大学卒業、ないしは教授職にあるので、自説(学校英語有益論)になんの疑問も持ちません。
◎でも、例えば、HARRY POTTERのPaper Back版に英米二種類あるのをなんとも思わないのですかね?
普通のPaper Backは、英米二種類の版で出版するなんて、あり得ません。しかし、ベスト・セラーが約束されているハリーポター・シリーズなら、イギリス英語と米語との間における語彙文法の違いを修正した版を出した方が、売れ行きに大きな差が出るに違いありません。

イメージ 2

左)アメリカで出版されたこの「Speak American」が、米語とそれ以外の英語との大きな違いを解説しています。
巷間いわれている単語レベルでの違いだけでなく、冠詞や助動詞の
使い方の差がヒドイことになっているのです。
茂木センセは英語のセンセなのに、日ごろナニなさってるのかしら?