あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

E71/EIKAIWA ; Japanese poor environment on language learning ; serial comment.

承前、

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結局、酒井一郎先生のおっしゃるとおり、
その本の著者はどんなレベルの英語力を想定して、練習内容や目標レベルをきめているかがモンダイになります。
前のブログで私が、
ーーー翻訳や通訳ガイド、同時通訳のプロの書いた「英会話」本を「百害あって一利なし」と言ったのは、
仕事やパーティの場面で使うレベルの英語能を目標とせず、やたらとコムズカシイ言い回しや熟語・単語を例示しているからです。山本大センセの御本のように、生涯に一度も出くわさないような例文を掲げていることもあります。
再度申しますと、練習法が過酷な暗記にかたより、成人・熟年にとっては無駄な努力を強いるものでしかないのでした。

○そして、これら「通訳翻訳」プロのなさってきた英語の勉強法は、
モチロン、通訳翻訳の能力を目指した方法なので、
「英語で考え、英語を話す」という脳内活動と相容れず、これを否定なさいます。

『なぜ私たちは3カ月で英語が話せるようになったのか』(実業之日本社)の本城武則センセのように、
オトナの日本人の鎖国アタマを、日本語の問題にすり替えて、「日本語で考えられないものは、英語でもしゃべれない」とおっしゃいます。文面だけをみれば、もっともと思え、ついダマされてしまいますが、
非翻訳(直観)派の先生方は、英語で考えなければ、普通のスピードの会話についていくことができない、とおっしゃいます。(あたりまえです)
どちらが正しいかは分かりきったコトですが、翻訳派センセの著書しか読まなかった人は、当然、まともな成果をものにしないまま、生涯を終えてしまいます。
○ここで、「英語で考える」というのは、
英語の音声を聞いたとき、そのコトバに付き従って、情景イメージを思い浮かべ、そのまま感覚するということです。ネイティブのやっていることと同じような脳内活動です。日本人なら、日本語で話しているときの脳内活動であります。

○翻訳派の言う学習法は、とりも直さず、日本の学校英語の学習法にほかなりません。
中高大と10年以上学習しても、まともにしゃべれないのは、先刻みなさんご存知のとおりであります。
それでも、翻訳派のセンセ方の御本がいまだに出版され続け、一定の読者を確保できている。出版社も出し続ける。
それは、まさに、中高の公教育において、翻訳式の英語教科を踏襲しているからでもあります。ダイレクト・メソッドの英語訓練や、ネイティブ・スピーカによる英語での学科授業を実施することができないからです。
実際上ムリなコトですので、しかたありません。
だいいち、英語をしゃべれなくても、日本国内にいる限り、我々は少しも困らないのですから。。。。

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○非翻訳派による英会話能の修得練習法は、すでに出尽くしています。そのどれか一つでも参考にして訓練にとりかかれば、1年2年で身につきます。練習の分量・時間・密度によって個人差はありますが。

○英語がしゃべれなくても困らないヒトが、英会話の勉強のマネゴトをなさっていても、また当然、30年やってもしゃべれるようにはなりません。
実際、必要ないのですから。