あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

NiHonGo no HiGeKi (日本語の悲劇)

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言語学の世界では、日本語は、ウラル・アルタイ語族に属していると いはれて をりますが、
現行の「漢字仮名まじり文」のやうな表記法をとつてゐるコトバは、
世界ひろしといへども、日本語しかありません。
明治時代、脱亜入歐とて近代化するなか、
歐洲の文物を移入する際、
漢字語をやりくりして、翻訳語にあてたのです。
これはこれで、間にあわせの対応として、仕方のないことではありました。
本家の中国、当時の清王朝では、
中華思想の悪弊がワザワイして、
さういふ対応をとらなかつたため、近代化にのりおくれてしまつた。そのため、日本と一戦交へても、あつさり負けてしまふことになつたのです。

ではありますが、
かへすがへすも、ザンネンでなりませぬ。
統語文法のうへで親戚関係にある おとなりの朝鮮語では、
漢字語はすべて、音読みで使用してゐる。
それとくらべて、音読み訓読みグチヤグチヤの「漢字仮名まじり文」の表記法は、
いかにも奇妙奇天烈であります。

たとへば、私をふくめ日本人のほとんどすべての国民が、
漢字表記のコトバを正確に読みくだしできません。
上記「私」を、「わたし」とよむか「わたくし」とよむかは、個人の裁量に任されてをります。
同じく、「正」なる文字も
「せい」「ただし」「しやう」「じやう」「まさ」などとよみ、
この読みかたの区別ができぬと、無教養、低脳といはれます。
「明日」といふ語は「あした」「ミヨウニチ」「あす」などとよめ、野放図もいいところです。

神武天皇のミササギ「畝傍山東北陵」を
さつと読めるヒトは、宮内庁の職員にすら、何人ゐらつしやるやら、こころぼそいありさま。
チナミに、
「うねびやまのうしとらのすみのみささぎ」とよみます。「東北」を「うしとらのすみの」とよみくだすのですが、
こんなよみカタは、広辞苑にも漢字林にものつてをりません。
(更にちなみに、
上記「東北」を、能や仕舞の素養がなければ、
「トウボク」とよめるコトなぞしりもせぬ。)

ヨミはもとより、書くホウともなりますと、さらに悲惨であるのは、ワレワレ国民のだれもが実感してをるトコロでございます。
これを、毎年確認するやうに、
漢字検定」なる 「漢字仮名まじり文・読み書き能」の認定試験まであります。
おそろしくも奇々怪々、こんなブットビ悪ふざけを、真面目なツラして実施する機関があり、
また、受験するモノがゴマンとゐる。

生まれた女の子の足を纏足(テンソク)にし、長ずるに及んで、
100メートル障害物競走で速さを競わせる、
そんな愚劣極まりない習慣を、やめやうともせぬ。

まへにものべましたが、
大学をでた総理大臣ですら、出身大学の名称を
漢字でかけない なさけなさ。
それでも、
「日本語はうつくしい」といいはる文化人の
さかしらなこと、のーべる賞級でありまする。

◆間に合わせ文化の「ガラパゴス日本」と日本語

日本文化の根幹をなす性質は、
現代日本の様々な事象に認めることができます。
21世紀になつてもなほ、
電信柱の大半が、路側帯につつたつてゐます。
世界でもつとも地震のおおい国であるにもかかはらず、
世界有数の経済大国と呼ばれるてゐるにもかかはらず、
電流配線を地下化してをりません。
明治維新のとき、西洋文明技術を移入するにあたつて、
とりあへずの間に合はせとして、電柱による送電線の敷設を
全国的に実施したのであります。

■漢字導入の悲しいヤマト文明
文字をもたなかつた辺境の島民、
圧倒的文明の大陸中国の文字表記を
受け入れるしかなかつたヤマト文明は
その文字がヤマトコトバの音声表記に
まつたく合理性がないことに
思ひ いたりませんでした。
ま、仕方がなかつたといへば、
いへなくもない。
もし、当時の日本列島のそばにローマ帝国があつたなら、
ヤマトコトバは、ラテン文字をすんなり受け入れて、
純粋なヤマトコトバだけの文化が発展してゐたでせう。


間にあわせ文化の根源としての「漢字カナ混じり文」をあらため、
電信柱を地下化するやうに
日本語表記を ROUMAJI・HYOUKI にする。

トウメンの移行措置として「カナモジヒヨウキ」もサイヨウする。
ニホンの
カナモジカイ」、Roumaji Kai のヒョウキホウには、タブンにフビがあるので、
このブログで、スズエが、カイリヨウ-アンをしめします。
これから、レンサイしてまゐります。