あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

英会話ブーム ふたたび ; 2020年東京オリンピツクにむけて。



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TOEIC 試験会場のひとつ 大阪学院大学
  :ミドモは、ここの15号館で受験。
(第209回 Sun. Apr.10. 2016. Kishibe. SUITA. )

◇2020年東京オリンピツクの開催にむけて、
国立競技場の設計変更や、シンボル・マークのデザイン剽窃事件など、
おにぎやかな ことであります。
開催まへに、南海トラフ地震や、これに連動する東海地震が  関東地方を
おそはないかぎり、開催延期になるやうな心配もないでせう。
といふことで、
開催日がちかづくにつれ、またもや、わがくにに
英会話ブームが到来しさうであります。

いまや朝野をあげて、英語力の向上に邁進してをるやにみえる日本でありますが、
勿論、しもじも一般庶民には、なんの関係もなきことであります。

文部科学省が、小学校の授業で、英語にしたしむ時間をとりいれる方針をうちだして、
一部の論客が、ナンクセをつけてをります。
以前、当 blogで御本を写真掲示しました施センセもその おひとりであります。
保守系にかぎらず、留学経験のある学者評論家などのセンセがたには、
学校教育に英語をとりいれる施策に 反対なさる方々が たんとをられますが、
杞憂にすぎぬとまうしあげておきたい。

当blogのE124でも  かいてをりますが、
日本の中学生高校生の英語の成績は、アメリカ国民の3才レベルを
したまはる程度ですから、
未来永劫、日本人が日英のバイリンガルになる心配は、
まつたくありもさん。
ところが、英語教育の徹底化に 杞憂の心配 mind を フツフツと
たぎらせたまふ センセガタは、英語教育が亢進(?)すれば、
日本文化の衰退につながるとて、マクラをたかくしてねむれぬ、と
うつたへてをられるのです。
バイリンガルなど、夢のまた夢。
バイリンガルになつての利点をしらずに、
日本文化・日本精神の衰退に、いたく御心配の御様子。

そもそも、日本文化の伝統なるものに、いかほどの うつくしさ  ただしさ があるものか?
きはめて、うたがはしい。
いな、噴飯ものの愚劣さは、
欧米諸国の歴史にみられるごとく、
弱肉強食と権謀術数、倫理的つつましさの片鱗もなく、
強欲と不義のオンパレード。
日本とて、その例外にもれず、自己弁護するにも、
余程  ツラのカワがあつくなければ、
シラフでテレビ・カメラのまへには  たてますまい。

はなしを もとにもどして、
英検といひ、TOEICといひ、
英語の検定試験が、年々歳々ほぼ毎月のやうに うたれてをりますが、
こんなことをつづけてをること自体、
日本が英語不要のクニであることを あかしてゐるのです。
21世紀のコンニチただいまでも、日本社会の普通の空間において、englishでしやべる場面など、メツタにありません。
オトーサンが会社でTOEICの団体受験して、
たとへ900点の好成績をあげたとしても、おウチにかへれば、日本語の生活。
TOEICの成績が、人事考課の要件にあるゆへ、しかたなく うけ(させられ)てゐるのでありんす、なもし。

東京オリンピツクにむかつて、英会話(教室)ブームがおこつたとしても、
以前のブームと同様、さわぎが おさまれば、ほどなく やむにちがひありませぬ。
そして、
何万といふ「英語難民」をば うちすてたまま、世はなにごともなつたやうに すぎてゆくのでありました、とさ。