あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

日本人のザンネンな言語環境:連載 13.☆英語環境をみずから創りだす。

承前)……
カタカナ英語は日本語だと自覚し、ネイティブ発音を練習しつつ、自分の時間を英語モードにして行きます。
◎自分用の「決まり文句」短文・100を日々クチならし練習しながら、あなたの生活環境をENGLISH Modeに切り替えましょう。

◎Modeの違いで、身につく違い。
実際にあったハナシ ⇒≫
旦那の海外赴任で、親子三人の一家はアメリカの地方都市に三年間の外国生活。
ヨメさんの方は、会社の同僚奥様と毎日寄り集まり日本語モード。外出のときも、ほとんどDirt of Goldfish 状態。日常のあいさつ、自己紹介、買い物などは、そこそこできても、ネイティブの家で開かれるパーティでは「壁の花」。帰国の頃になっても、英語はからっきしダメ。
○一方、娘の方は、現地の学校に放り込まれて、最初の三月ほどは、なにもわからないので、泣きの涙。登校拒否になろうかとした頃から、耳が慣れてきて、だんだん同級生の声が聞き取れるようになる。半年もたったら、ほとんど分かるようになって、自分から片言でしゃべれるようになった。
最初の慣れない内はきびしいなんて言っていても、慣れてしまえば、うれしい毎日。
ダンナは、仕事場で日本語英語半々の生活。日本から来ている同僚とは、日本式人間関係。現地労働者とは、ファースト・ネームで呼び合う水平感覚。(最初、直属の部下に「ハ~イ、タカ~オ!」と呼ばれてカチーンと来た。)

留学に準じた英語環境を、自分のまわりに創りだすこと。
これしか、英語能を身につける方法はないにもかかわらず、平生の日本語生活に安住すれば難民キャンプ入りの早ガッテン。ザンネンな人は、一日二日でシッポ巻く、あきらめが早いオッチョコチョイでしかありません。
毎日の練習が続かない、週いちの練習でオチャを濁しているのは、毎週日本語の維持練習を6日間続けているコトに氣づかねばなりません。

○語学留学したStudentsが、日本に帰ってきて一年もしない内に、身につけた英語力をあらかた失ってしまうのは、
留学先でやっていた生活パターンENGLISH Modeを、帰国後ニホンゴ・モードにしてしまうからでした。あたりまえですが、
語学留学したザンネン族も帰国子女も、英語をつかう環境にいなければ 英語をつかわなくなってしまうからです。
○ コトほどさように、コトバの生活環境は、アナタの言語能力を左右する決定的要因です。
ザンネン族の方々の大半は、英語無用の環境で日本語モードの生活を毎日送っていらっしゃいます。

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成毛眞シャチョーが「必要ない」という状態に漬かりこんでいるのです。それは、英語を学んでいる中学生高校生大学生よりも少ない英語漬け時間でしかありません。週に、せいぜい3~4時間でしょうか?ほとんど冗談みたいな英語との付き合い時間です。
当然、英会話に必要な英語能は身につかないのです。

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「100万人に一人の割り合いで、語学の天才と呼ばれる人がいる」などと言われていますが、彼等は多くの言語を学ぶ際、とてつもない集中力で練習します。
我々凡人には、そんな集中力はありません。生活環境をととのえてコトバを身につけ、維持するしか方法がないのです。
○ザンネン族であり続ける英語難民の方々は
「語学留学から帰国したあと、ニホンゴ・モードに戻る」Studentよりも、さらに輪をかけた日本語モードで生活なさっていらっしゃいます。
◎日々の生活を英語モードにしておくには、
ブログの最初で申しあげた「モチベーション」の有無が、結局ヤッキョク問われてくるのでした。

◎English Modeの一例
●英字新聞、英米雑誌の購読。手書きの日記、メモを英語でする。
●携帯電話、スマホの文字設定を英語に。英英辞典を使用、電子辞書を携行。
●音楽CD、DVDの映画で、英語の耳ならし。DVDは、字幕なしで聞き取れるまで繰りかえし観る。
●落書きWord Map。ネットサーフィンでボキャビル。

◎パソコンやスマホからインターネットで英語のサイトを読んだり聞いたり。
○今の世の中、外国語の練習習得に、これほど便利でめぐまれた時代はありません。望みさえすれば、どんな素材も瞬時に、安く手に入ります。
なのに、これを利用する人が、非常に少ない。ザンネン族の方も、英語(版)のサイトを覗こうとはしません。

○ラジオのサイトはBBC、
新聞はThe TIMES、MIRROR、THE JAPAN TIMESなど世界中の英字新聞を、無料で読むコトができます。 とても選びきれません。
○雑誌で、私がよくのぞくのは、NATIONAL GEOGRAPHIC と
THE ECONOMISTです。アナタの興味のある分野のサイトをサーフィンできます。
英語圏の話題だけでなく、日本の社会・文化にまつわるコトバをWikipediaの英語版で調べるのも一興です。日本にしかない事柄について、英語ではどう表現しているのか大変参考になります。
スマホで、
まんま、ラジオの英会話講座を聞きたければ、NHKの「らじるらじる」の第二にアクセスすればよろしい。その日の放送番組が約30秒ほど遅れて再生されています。番組表も文字データで読むコトができるのでトッテモ便利。
ここで、本屋から番組のテキストを買ってきて、放送を聞いてはダメです。耳からの練習を始めたのに、また古いベンキョー法に戻っては元も子もなくなります。
○ザンネン族の方は、チョット油断すると、一人でいる時間でさえ、すぐ日本語モードに戻してしまいます。そして、だれかトモダチ仲間に声をかけて、暇つぶしの日本語生活に戻ろうとします。
英語なんて必要ないアナタですから、それも当然ですが……。
◎Word Mapは、
アナタの好きなTheme(Key Word)の単語をページの真ん中に書き、関連用語や反対語を、系統図やフローチャートのように書きひろげてゆきます。
丸で囲んだ語と別の語を矢印でつないだり、赤線で囲んでまとめてしまったり、ラクガキのような一種のコトバ遊びです。
コトバの意味を、英英辞書から引用した文で書きそえたりもします。
単語リストのように整然と書き連ねないコトです。(ワタシはヒマなときに、ヒャッキンで買ったA4のラクガキ帳に書きこんだりしてます。参考例はまたいずれ、紹介します)