あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

E45/ 英会話:日本人のザンネンな言語環境:連載

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ホンネがぽろり
16章「 英会話学習の目的とは? 」
ココでのお説は、パット見、ややマトモな印象を覚えますが、油断はキンモツです。

○英語に限らず、コトバというモノの最大の目的は、コミニケーションにあるワケですから、
英会話学習の目的も、そこに焦点をしぼりこまなくてはなりません。
でも、山本センセは、英会話学習の「共通の目的」を、このようにおっしゃいます。
「いま自分が日本語で楽に言えることを英語でも楽に表現できるようになること。」
「日本語で説明されれば簡単に理解できることを英語で説明されても容易に理解できるようになること。」とし、
それぞれ、スピーキングとリスニングの技術だと説明なさっています。ま、マット~なハナシにきこえます。
○ただ、ここでも、相変わらず、英文和訳・和文英訳の通訳技能を、
カンジンカナメ英会話能修得の目的にすえておられます。
翻訳家ならではの、一見正当な見解にきこえる説明です。でも、いったい何が「共通の目的」なんざましょ?
日本人の大半がすり込まれている「日本語に訳さなければ『意味』はわからない」という、抜きがたい固定観念が、ここでもチャンと根づいております。 つづく説明でも、
「上記の定義を明確に意識すれば、まず身近な日本語の表現は自ら英語の表現に変換して身につけておかなければならない、ということは当然のことなのです。」と、ネンをおしておられます。
「当然のこと」ですと?!
で、「換言すれば、英会話学習とは英語の表現を増やすことです。」と、
さもセンセおりじなるの大発見のようなイイグサを、また、GLで強調なさってます。さらに、
4行おいて、
「ということは、英会話学習から日本語を排除するということは愚の骨頂、一見正解に見えてその実、真っ赤なウソ、ということになります。…(略)」と、
14章で力説なさったコトを、また、ネン押し・・・・・
さりながら、
○このあと、山本センセとしては、過去の困難な経験を思いだされたのか、これまでになかったホンネが、ポロリともれてしまいました。
「よく使われる日本語の表現を英語に直すといっても、それはそんなに簡単なことではないかもしれません。ほとんどの場合、どう英語に置き換えていいのか、どう英語で表現していいのか迷ってしまうものばかりかもしれません。たしかに、これは面倒なことで頭が痛くなるというか、これじゃどこまでやれば先が見えて来るのか、と途方にくれるような作業かもしれません。……」
あれま!
英会話の練習法を説くのに、
「途方にくれる」なんて言われちゃ、読者の方が、途方にくれちゃいます。
どう責任とってくれるのよ!!

ま、そんなコトはササイなこと(?)ゆえ、練習用の英文をまた、10本挙げておきますから、
そんなにカリカリなさらず、ゆったりとした氣モチでクチならしして下さいね!
1"なにをそんなに怒ることがあるの?"
→What is there to be mad at?

やれやれ、
次の章も、14章でのハナシを蒸し返すシロモノです。しばらく、ゴシンボウを……。