あなたのコトバが あなたをだます/日本語道場2020

「漢字假名まじり文」の日本語をkeywordに私たちの社会の深層をさぐります。

E27/日本人の9割に英語はいらない。

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○グローバル経済における金融市場として東京は、すでにそのアジア地域での主導的地位を失っていますが、
今回の円安にともなう証券の乱高下動揺は、海外からの高速のロボット売買で、大手機関投資家でもそのスピードに追いつかないアリサマです。
これに関連して、ジャーナリストの冷泉彰彦氏が、ニューズウィーク日本語版に寄稿しています。
チョット引用してみます。猪瀬東京都知事の、日本の標準時を2時間早めて、アジアでの地位を取り戻そうとの提案についてです。

「……それと比べれば、標準時を2時間早める話については、全く根拠のない話ではないと言えます。ですが、そもそも国際的な金融機関および金融情報サービス企業が、アジアの拠点を香港やシンガポールに移したのにはもっと根本的な原因があります。それは、日本経済の地盤沈下ということに加えて、東京の金融業界では英語でビジネスが進まないという言語インフラの問題が大きいと思います。
正確に言えば、問題は言語だけではありません。会計基準が国際標準から大きく乖離しているとか、英文の契約書や開示資料の作成コストが高いとか、反対に日本語の書類をたくさん作らされる、あるいは四半期決算が定着していないとか、そもそも「締めた後」に複雑な会計操作をするために決算が遅いなど、経営の根本、ビジネスの基本となる制度に問題があるわけです。人材の問題も大きいと思います。」